さまざまな業種にみられるブラック企業

さまざまな業種にみられるブラック企業

どのような業界にも道義心のある経営者がいます。そのような会社では社員待遇がよく、働きやすい環境が整っています。一方でブラック起業は確かに実在します。

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賃金が低く労働時間が長いのがブラック企業の特徴

どのような業界にも道義心のある経営者がいます。そのような会社では社員待遇がよく、働きやすい環境が整っています。しかし、全てがそのような会社ばかりではないようです。外食、小売り、IT、介護、マッサージ師派遣会社。ホテルなどに派遣するタイプのエステやマッサージの仕事。さまざまな分野でもブラック企業が散見されます。アパレルなどもお客が少ないと自分のお金で服を買わされ売り上げをノルマを達成させるブラック企業もあります。

 

3年以内離職率高、従業員数に占める採用実績がアンバランスは要注意

高い初任給に惑わされないで、冷静に実態を観察することが大切です。短時間の面接で内定を出す企業にはブラック企業が多いのです。求人票と異なる過酷な労働で働かせるブラック企業もあります。求人票では「正社員」で集めながら、実際は、個人事業主扱いの「外交員」にすることもあるようです。こうして昇給もなくならせ、賞与や社会保険を払わないようにしているのです。長時間の残業をさせて手当も支払わない会社や、あるとき、基本給を突然引き下げられ、その分を残業代にまわされるケースもあります。ブラック企業の特徴として、多くは3年で退職していくという実態があります。これは、短期間に劣悪な条件で使いつぶし、稼がせて辞めさせる使い捨てです。月80時間を超える残業をさせるブラック企業もあります。そもそも、労働基準法では労働は1日8時間、週40時間とされています。労使で協定(36協定)なしで残業させることは違法行為なのです。

 

ブラック企業は仕事の中身をマニュアル化しやすい業種に多い

社員教育を必要としないので、三年以内にやめてしまう使い捨てを前提に低賃金で長時間働かせる過酷な労働を強要しているのです。ブラック企業でも、使い捨て型とは違って、入社後にサービス残業をさせながら、ふるいにかけるのが選別型です。がんばれば会社に残れる、給料も上がると錯覚させて、死ぬほど働かせる選別型のブラック企業の場合、過労やうつ病で辞めていく人が出てくることを前提に大量採用を繰り返すのです。必死に正社員を目指す若者を大量採用のブラック企業が待ち受けているのです。「3年以内離職率」は、会社情報で調べることができます。3年以内離職率の数値が高いところは危険です。離職率を開示していない企業はブラック企業だと考えてよいでしょう。また、従業員数と採用実績数の比率を確かめることで、従業員数と比べて、採用実績があまりに多いという不自然さを見つけ出すことができます。次々辞める社員がいるので、その補充に追われているため、1割採用といった状態になります。

 

初任給の給与にすでに40時間までの残業代が含まれて表示されているケースも

月80時間の残業が常態化していることを求人段階で隠している会社もあります。高い成果を要求してそれに応えられる従業員だけを残す選別型企業は、「能力」よりも「やる気」を重視し、入社後の厳しい仕事を通じて「成長できる」という論法で勧誘しますので注意が必要です。日本には良心的な経営者も多いので、業界を選び、会社を選べば、労働環境が良い職場は見つかります。しかし、中には、ブラック企業に就職してしまう人もいます。ブラック企業にいる限り、賃金が上がることは期待できません。その結果、貯金がほとんどなく、毎月使える自由なお金が不足し、将来の結婚や親の介護などのさまざまな人生のプランも立てられません。

 

一番の対策は労働基準監督署に訴え内部告発

日本中でブラック企業を糾弾する動きが活性化すれば、ブラック企業は少しずつ改善されていく可能性があります。今のまま、ブラック企業にいては、健康を害してしまう可能性もあるでしょう。実際にそういった形で、うつ病になったりする人も多いです。ブラック企業ではない会社の正社員になった人と比べて、収入格差が開き、生活水準の格差が拡大しています。ブラック企業に働く人の中には、会社のオーナーなどの言葉たくみな洗脳で、その勤務形態が、過酷な違法労働であることに気がついていない人さえいます。一種のマインドコントロールなのでしょうか。自分のキャリアアップのために必要なことなのだと思って、休日出勤やサービス残業をしている人もいるのです。そのため、悩みをどこにも相談できないまま、抱え込んでいることになります。

 

医療費も払えず、生命保険にも入れず、いつリストラされるかわからない不安

燃え尽きていく人も多いので、自殺などの社会問題につながります。ブラック企業の中には、出産休暇を認めないところもあります。出産するなら、会社を辞めよと圧力をかけるのです。そうなれば、共働きが破綻しますので、生活が困窮して、子供も産めません。産休をきちんと与えないブラック企業の問題は、若年層の人生設計まで壊し、日本の少子化をますます、悪化させているということです。

 

アパレル業界、美容師、ネイリストの苦悩

男性よりも女性のほうが、ブラック企業の被害を受けやすい状況にあります。まじめな女性の多くは、介護や保育の仕事をめざします。ところが、介護も保育も、給与は安いし、ハードで低賃金です。人の役に立っているという誇りがあるけれど、生活は豊かになりません。アパレルも美容師もネイリストも待遇が悪い、過酷な職場も見受けられる世界です。サービス残業や休日出勤が当たり前になっているところも多いです。そうではない良い企業もありますが、労働基準法に違反しているブラック企業もあります。そして、こうした仕事から別種の仕事への転職が非常に難しいのです。どれだけがんばっていても、別の業界にすすめるだけのキャリアとはいえません。そうして転職に困ったあげく、結局、水商売などに流れてしまう人もいます。こうした実態を踏まえれば、男女が結婚することで共済する、ということが生活を豊かにするひとつの選択肢になります。家賃を折半できるし、いろいろと助け合えることが多いからです。収入が増えてから、結婚しようと考える人もいますが、それよりも早く、結婚して、助け合うことも良策です。そういう良い伴侶がいる人は、人生を挽回できる可能性があるでしょう。収入が増えてから、パートナー探しをするのではなく、年収が低くてもパートナーを探す努力をしていくほうが、結局幸せになれるのだということです。

 

ブラック企業やブラック業界が減らない限りは収入も増えない

多くの経営者が社員を大切にしようと努力しています。そして、美徳ある経営者が多いのが日本の特徴です。しかし、中にはブラック企業も存在します。たとえ、教員免許があっても、なかなか教員として採用されるのは困難です。教員は、つねに余っているため、なかなか新規の空きがありません。私立中学などの非常勤講師に採用されても、手取り12万円しかもらえない非常勤講師も中にはいます。契約社員で勤続8年がんばっても昇給が一切ないという会社もあります。営業歩合などもいまやなくなりつつあり、会社の業績悪化により、減給されてしまいます。インテリアショップなども、定時で終わることはない職場で、サービス残業は毎日あり、休日出勤も頻繁にあります。急に欠勤になったバイトの穴を正社員に埋めさせるので、このような業界では正社員のほうがたいへんという状況です。

 

ネイリストで正社員になるにはネイリスト検定一級を取得

ネイリストは学費だけでも年間100万円もかかります。さらにネイリストは供給過多の状態で、就職難です。ネイリスト検定二級程度では契約社員がせいぜいなので、初年度はインターンということで手取りも10万程度しかない職場もあります。さらにネイルサロンの業務終了後も、技術研修のために居残り勉強させられます。美容業界では、美容師やスタイリストも同様です。週に一度の休日も休日の研修会、講習会に借り出されます。90日間休みが実質ないというケースも。介護送迎の仕事も手取り15万ほどしかないので、月収20万を超えるというのは夢物語なのです。このような業界から人が逃げていくのも無理はありません。もし、こうした業界に優秀な人材を呼び戻したければ、やはり、賃金をあげて、待遇を改善し、働きやすい職場をつくるしかありませんが、多くのブラック企業には、その改善の意思がなく、人材を次々に食いつぶしているのが実態です。


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