師恩と礼節について

師恩と礼節について

魂向上実践塾への入塾(入門)の意義

わたしが運営しているのは、オンラインサロンではなくて、魂向上実践塾という塾です。参加者は、オンラインサロンメンバーではなくて塾生(門下生)です。入塾とは入門です。入塾(入門)に際して、塾長と塾生という関係性には一定の礼節が生じます。もちろん、あなたがまだ入塾されていないなら、現時点のあなたにはその礼節は義務ではありません。


しかしながら、入門届というべき、入塾の申し込みフォームを書いてこられているのに、塾長に向けて「久保様」「久保征章様」という表現で入塾の目的について長文のお手紙を書いておられるかたが時折みられます。これは、日本人的な礼節から見ていかがなものでしょうか。これから教えをこうという相手に対するものとしては、せめて「久保先生」ではないでしょうか。塾生は同志と思っていますので、決して上から目線に立とうなどという考えは持っていませんが、これまでの過去の入塾者で「久保様」とか「久保征章様」という呼び方をしてきた人で、塾生としてまともに続いた人がいなかったのです。


もちろん、この時点で考え方が合わないとお感じになられたら、入塾は無理にしないほうがよいと思います。ですが、もし、過去に、武道、華道、茶道など道と名のつくものを習った経験がある人であれば、このような話はあまりにも常識範囲の話であり、わざわざ言葉にして明記する必要性すらないような話なのです。ところが、日本がアメリカに占領されてから八十年余り。日本の美徳はアメリカによってことごとく破壊されてしまいました。「仰げば尊し、わが師の恩」で始まる歌「仰げば尊し」を小学校や中学校でほとんど歌わなくなっています。


そして、「先生」という存在に対する敬意や礼節がどんどん失われています。わたしの身内にも教職についている人が複数いますが、保護者も生徒も、師恩の概念が欠落し、先生への敬意のかけらもなく、教師を見下し、上から目線でのクレームを言う人が増えていると聞きます。テレビをつければ、皇族の方々に対して、たいへん失礼な呼び方をアナウンサーが平然と行っています。「悠仁親王殿下」とお呼びすべきところを「悠仁さま」と言うのです。唖然とするばかりですが、どこのテレビ局でもそうです。こんなテレビを見ていれば、「さま」というのは最高の敬称なのだと誤認する人も増えるのかもしれません。まさに日本文化の破壊です。


魂向上実践塾は、もちろん宗教団体ではないですし、宗教的要素というものはありますが、どちらかというと松下村塾に近いものです。そうであるからこそ、師恩という観念がない非礼な人間(日本人としての魂を失った人間)を入塾させるつもりはありません。そういった考えから、「久保様」「久保征章様」というような書き出しで入塾の目的を書いてこられたかたは、原則として入塾をお断りすることとしています。こういった考え方を古臭いと感じるようなかたは、魂向上実践塾の方向性とは合わないということです。